CONCERT コンサート情報

センチュリー豊中名曲シリーズVol.10

特別演奏会

センチュリー豊中名曲シリーズVol.10

15:00開演

豊中市立文化芸術センター 大ホール

指揮:ヤーノシュ・コヴァーチュ

ブラームス
悲劇的序曲 作品81

シューベルト
交響曲 第7番 ロ短調 D.759 「未完成」

チャイコフスキー
交響曲 第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」

●聴きどころ

センチュリー豊中名曲シリーズVol.10
ハンガリーの巨匠ヤーノシュ・コヴァーチュが登場する今回の豊中名曲シリーズは、短調による管弦楽作品のみを取り上げた珍しくも美しいプログラミングです。ブラームスの悲劇的序曲とチャイコフスキーの「悲愴」交響曲の間にロ短調のシューベルトの「未完成」交響曲が挟まれます。
ブラームスがブレスラウ大学から名誉博士号を授与されることになり、これを機に書かれたのが大学祝典序曲です。ブラームスは明るい学生歌をふんだんに盛り込んだ祝典的な作品と同時に、正反対の楽想の悲劇的序曲の作曲を進めていました。友人の作曲家ライネッケには、二つの序曲を「一方は笑い、もう一方は泣く」と著しています。
ブラームスの7歳年下のチャイコフスキーが交響曲第6番「悲愴」を書き上げたのが1893年の夏。10月には自身の指揮で初演されますが、何とその9日後にチャイコフスキーは急死してしまいました。この曲にも対になる作品が存在します。悲愴交響曲が書かれる前年の1892年にバレエ音楽「くるみ割り人形」が書かれています。クリスマスの夢の物語を描いたバレエ音楽から、死を予感させる交響曲へ。コヴァーチュ&センチュリーは、チャイコフスキーのメッセージをどのように伝えてくれるのでしょうか。
シューベルトが「未完成」と呼ばれる交響曲第7番を書いたのは1822年のことでした。シューベルトは同じウィーンで活躍するベートーヴェンの交響曲から大きく影響を受けました。シューベルトがベートーヴェンと知り合ったのが1822年。ベートーヴェンはミサ・ソレムニスや交響曲第9番の作曲に取り組んでいた頃です。 巨匠コヴァーチュがこれらの作品からどのような音世界を紡ぎ出すのか。セッンチュリーが誇る深い表現力も楽しみです。