CONCERT コンサート情報

いずみ定期演奏会No.43ハイドンマラソン

定期演奏会

いずみ定期演奏会No.43ハイドンマラソン

19:00開演

いずみホール

指揮:飯森 範親/トランペット:ラインホルト・フリードリッヒ

ハイドン
交響曲 第28番 イ長調 Hob.I:28

ハイドン
交響曲 第51番 変ロ長調 Hob.I:51

アルチュニアン
トランペット協奏曲

ハイドン
交響曲 第91番 変ホ長調 Hob.I:91

●聴きどころ

いずみ定期演奏会No.43ハイドンマラソン
ハイドンの交響曲にロマンチックなアルチュニアンのトランペット協奏曲が挟まれるという、ハイドンマラソンが始まって以来最大の異色のプログラムです。
ハイドンの友人ヴァイディンガーが発明した鍵付きトランペッットは、初めて半音階を自在に演奏できる楽器でしたが、あまり人気がでないまま廃れてしまいました。この楽器のために書かれたハイドンのトランペット協奏曲も同じ運命を歩みましたが、20世紀に入り再発見されて、1929年に出版されると世界中で演奏されるようになりました。アルメニアの作曲家アルチュニアンによってトランペット協奏曲が書かれたのは1950年。ハイドンによって大きく可能性を拡げられたトランペットは、20世紀に入り、どのような領域まで進化したのか聴衆の皆様と体験してみたいと思います。ソリストには、かつてのフランクフルト放送響の首席奏者でアバドが創設したルツェルン祝祭管弦楽団の首席奏者を務める名手ラインホルト・フリードリッヒを迎えます。
交響曲は決して有名ではないけれど個性の強い3曲が並びました。第28番はエステルハージ家の楽団の副楽長だった1765年の作品で自筆の楽譜が現存しています。この曲は全曲を貫くリズミックなエネルギーが強く、飯森・センチュリーの爆発的なエネルギーの放射が楽しみです。第51番は何と言っても第2楽章のホルンに注目いただきたいと思います。1番奏者が限界に近い最高音Gに届いたかと思うと、今度は2番奏者が朗々と最低音Aの持続音で応えます。1788年に書かれた交響曲第91番、フランスのドニィ伯爵のために書かれたと言われる作品ですが、同じ年に、同じく変ホ長調の偉大な作品が生まれています。モーツァルトの交響曲第39番です。アルチュニアンの協奏曲の後に聴く今作は、清涼感に溢れて響くこと間違いなしです。