CONCERT コンサート情報

第234回定期演奏会

定期演奏会

第234回定期演奏会

19:00開演

ザ・シンフォニーホール

指揮:飯森 範親

ワーグナー
交響曲 ホ長調

ブルックナー
交響曲第9番 ニ短調 WAB 109(コールス校訂版)

●聴きどころ

第234回定期演奏会
新シーズン最初の定期演奏会は、首席指揮者・飯森範親と取り組んでいるブルックナーの交響曲から第9番を演奏します。「愛する神に捧ぐ」とスコアに献辞を残したこの未完の大作は、あまりに壮大で美しいブルックナーの白鳥の歌です。 ブルックナーが作曲家としての名声を得たのは、60歳を過ぎてからでした。1884年に交響曲第7番のライプツィヒでの初演を名指揮者ニキシュと共に成功させると、ウィーン大学からの名誉博士号の授与、交響曲第8番のウィーン初演の成功と続きます。1887年の夏に交響曲第8番を書き上げた二日後から交響曲第9番の作曲に取り掛かりましたが、第1番、第8番等の改訂に時間を要し、本格的に書き始めたのは1891年のことでした。第3楽章の完成までには3年の時間を要し、そのまま第4楽章の作曲に取りかかりながらも、ついに完成させることは出来ませんでした。1896年10月11日、ブルックナーは旅立つその日まで第4楽章の作曲を続けたといいます。首席指揮者・飯森範親は第4楽章をどのように扱うか思案を繰り返しました。キャラガンの補筆スコア、コールス等による研究など膨大な資料に触れた上で、この度はブルックナーが遺したスコアを誠実に演奏することを決定しました。 ブルックナーが常に敬意を抱いていたワーグナーは、二曲の交響曲を残しています。四楽章形式の交響曲ハ長調と、今回演奏する未完の交響曲ホ長調です。ベートーヴェンを意識したという交響曲ハ長調に対して、交響曲ホ長調はウェーバー風の浪漫主義を感じます。20歳のワーグナーの情熱が迸る第1楽章をお聴きいただきます。ご期待下さい。